22 ティトゥアンT

 今回のRTWでは、トルコのイスタンブールへ行くつもりで、夏前には、3冊目となるトルコの地球の歩き方を買った。プーケットで時間を費やした分、ヨーロッパでの滞在が短くなってしまった。それでも、イスタンブールへ行くつもりでいた。しかし、イスタンブールの手配をしようと思い始めると、なぜかアフリカの話題が耳に入る。そうだモロッコだ。日程にもう少し余裕があるのなら、イスタンブールとどこかヨーロッパの一箇所に行く事を考え、こんなことは思わなかっただろう。RTWでモロッコへ飛ぶには、ルフトハンザでは、毎日、飛ばないし、深夜のフライトで行きづらい。マラガまで飛べれば2泊3日あれば何とかなる。日程はよりハードだが、今回、行かないと、次に行くのはいつになるだろうと思い、モロッコへ行ってみることとした。1993年頃に、同様のルートでモロッコへ渡ろうと思ったので、モロッコの地球の歩き方も2冊となった。


正面はスペインのイミグレ


民族衣装を着たモロッコ系の女性を見て、
やっと、アフリカ大陸へ渡ったことを実感する。


後ろを付いて行こう。


パスポートを見せることも無く、スペイン出国




モロッコ側の出国施設
右奥にモロッコへの入国施設がある、


これが、入国施設


何とかモロッコに入国
グランタクシーでティトゥアンへ向かう。
 ここまで要した時間は1時間20分。モロッコはそう簡単には入国させてくれなかった。
先程の女性たちに付いてゆくと、後一歩でモロッコへ入国できる門。そこでスタンプを押してくれるかと思うと、向こうで入国スタンプをもらってこいと、車の入国手続きをするボックスを指差す。
 そこまで戻り、パスポートを差し出すと、スペインの出国スタンプが無いから入国スタンプは押せないと、また、スペインのイミグレまで戻る。
 しかし、スペインの係はノープロブレムというのみで、スタンプを押さない。ここで引き下がらなければ良かったのだが、そこまで言うのだからと、再び、モロッコのイミグレへ。
 先程の係とは違う係の列に並ぶと、パスポートを持ってどこかへ行ってしまう。手元からパスポートがどこかへ持ってかれるのは心細い。何分経過しただろうか。日本のパスポートを持った係(既に、顔も覚えていない)が、こちらに来たときは安堵したが、その係は、先程、入国を拒否した係の所へ。「あいつには、さっきスペインの出国スタンプが無いからだめだと言ったんだ」 多分、そんな会話がされたんだろうが、再び、スペインのイミグレへと戻る。
 だんだんと面倒くさくなって、モロッコに歓迎されてないようなら、わざわざ行く必要も無いかなどと思い始める。そのままスペインへ戻ってしまおうと思うと、さすがにスペインに密入国となるのでそうは行かない。出国は無関心のスペインの係にしっかり呼び止められる。スタンプが必要の旨を伝え、三度目にやっとセウタの出国スタンプが押される。
 ヨーロッパの入出国スタンプは、昔から押されたり押されなかったりで、押さないで済むならそのままとしていたが、ここでシッペ返しにあった。
 モロッコの入国審査に戻って、一番最初に入国拒否をした係が、またここに並んでるというような顔付きで、「スペインの出国スタンプをもらって来い」というようなことを言っているので、出国スタンプを見せ、やっと手続きする。今度は入国カードに書いたパスポートの発行地と本籍地について尋ねられたりと、いい加減と思っていたモロッコの入国は、今まで経験した入国審査の中で、一番厳しく感じた。
 やっと、入国スタンプを押してもらい、車道から入国しようとすると、人はあっちと、一番最初にスタンプが無いと言われた歩道の門を指差される。列が長い。揉め事?密輸?アルコールを持ち込もうとした男性に対し、荷物を没収し、凄い剣幕で向こうへ行けと怒ってる。やれやれ、やっぱりモロッコには歓迎されてないようだ。すると、「チノ(日本人なのになぁ)」と、歩道側へ行けと言った車道の係が呼んでくれ、車道を通り、やっと入国した。

 何とか入国したモロッコ。しかし、モロッコの通貨を持っていない。モロッコ出国側の施設に銀行らしいものがあったが、入国側施設から先に、銀行が無いとは思わなかった。
グランタクシーの客引きが寄ってくる。ユーロでいくらだと交渉するが、100としか答えない。100ユーロも払えないと交渉決裂。少し、離れた所のドライバーと交渉。ユーロしかない旨を伝え、20ユーロで乗せてくれた。100というのはモロッコの通貨(ディルハム)で、混乗のグランタクシーに一人で乗れる値段らしい。混乗はしたくないと思っていたので、一人、20ユーロで乗せてくれるなら、良いかと考えてしまったが、ディルハムとユーロのレートも判っていないし、実際は、ボラれたのだろうと思う。

 スペインとは1時間の時差だが、時計はそのまま変えなかった。


ティトゥアンへ向かう。
国境に一番近いフニデクの街。




ティトゥアンへ向かうハイウェイ


左の海沿いは、リゾートホテルが立並ぶ。


らくだ


これが、ティトゥアンと思ったが、
まだまだ、先らしい。


ティトゥアン市街に入った。思ったより大きな街だった。
ここへ来て、信号が目に付くようになる。


運転手に帰りはどうするかと尋ねられる。
面倒くさいので、帰りもお願いするが、
これが裏目に出るとは・・・。


細い路地を登り始める。




こういう迷路のような路地は飽きない。






だんだんと、モロッコらしくなってくる。


(私のイメージは、)モロッコだ。モロッコだ。


メディナ(旧市街)の城壁


メディナの城門


スペインの影響が強く、白い建物が目立つ。






ムーレイ・メフディ広場と思うが・・・


広場に立つ教会


あらら、メディナから遠ざかってる。


停めて、門の中に入りたいんだ。


希望は通じず、遠ざかってしまう。






イスラム墓地


街の上へと


遠くに海が見えるティトゥアンの全景





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